YOKOHAMAN'S A GO GO

[NEVER SOLD OUT]なブログ

XJAPAN THE LAST LIVE 1997〜最後の夜〜 1997.12.31@東京ドーム Part.3

 
 
Part.1
 
Part.2
 
いよいよライブへ。
 
 
 
 
 
 
9:THE LAST LIVE 1997〜最後の夜〜
 
 
 
 
​開場 15:00
開演(予定) 17:00
開演 17:20
 
 
 
東京ドームは満員で膨れ上がっていて、チケットは大争奪戦。即完売だった。去年始め、ToshlのANNに出た山崎育三郎が「兄が大ファンでチケット取る為に3日間渋谷のぴあに並んだ、家族で交代しながら差し入れしに行ってた」
と言ったくらいだった。
 
音漏れ聞きにきた人もものすごく多かった。ワイドショーカメラも会場外にたくさん。
 
 
 93年以降XJAPANは毎年12.30、12.31に東京ドームでライブしていたが、サイドスタンド、バックネット裏、バックネット裏2階スタンドに客を入れないこともあった。特にネット裏は、ホームベース付近に照明櫓を立てていたこともあってか入れることは少なかった。
それ抜きにしても晩年解散発表前は若干、集客に苦しんでいたように見える。
 
だが最後となるとやっぱり違った。スタンドは当然満席で、少し分かりにくいかもしれないが下の画像のようにステージはX字に加えて十字に花道。X字ステージの先端、ほぼバック席の外野スタンドにもお客さんを入れていた。
なのに本来だいたいのコンサートで解放されて追加販売されるステージサイド席、外野ポール周りは入れてないのは少し笑った。
 
屋内ドームでありながらクレーン2台入れて機材を吊り上げているのは今のところ、このライブでしか見たことがない。
 
 
 
 
 
そんな中でライブはスタート。全体セトリを↓
 
 
SE.Amethyst
M1.Rusty Nail
M2.WEEK END
M3.SCARS
M4.DAHLIA
M5.Drain
Piano Solo
M6.Crucify my love
M7.Longing~跡切れたmelody~
M8.紅
M9.Orgasm
 
〜ENCORE〜
Drum Solo
EN1.Forever Love
 
〜ENCORE2〜
SE.World Anthem
EN1.X
EN2.ENDLESS RAIN
SE.Say Anything
 
〜ENCORE3〜
EN1.The Last Song

SE.Tears
SE.Unfinished
SE.Forever Love(Last Mix) 
 
​​↑なんかステージ足元のセトリ表みたいw
 
​​このセトリ、ちょうど1年前の
 
DAHLIA TOUR FINAL
1996.12.30〜復活の夜〜
1996.12.31〜破壊の夜〜
とそんなに大差無いんだよね。
 
 
リリースが無いってのはもちろんのこと、YOSHIKIは「ほとんどリハする時間も無かったのにみんなよくやった」と述懐。
 
そりゃあんたはリハ拒否したからやろwってかいつもやろw
 
やっぱりベースセトリは同じかそれに近いものを感じる。
 
 
 
 
​・Amethystで登場
 
開演前、客電落ちる前から悲鳴と叫び声がすごい。円盤でも拾うくらいだから現地はもっとヤバかったんだろうと思う。
 
 
メンバー5人それぞれ分かれて花道先端から、ポップアップで登場。
 
若い時のようなTHE・ヴィジュアル系みたいな髪を逆立てて派手なメイクしてっていうことは無い歳になってたけど、メンバー全員30代前半でめちゃくちゃカッコいい時期だった。
 
YOSHIKIは95年にバッサリ髪切ってセンター分け金髪、HIDEは95年から徐々に切り始め、96年末にはショートのピンクに、PATAは昔からほぼ変わらず、HEATHも97年に入りバッサリ。元がイケメンだからノーメイクでもイケメン笑
 
問題はTOSHIだった。95年頃、金髪を黒染めしてバッサリ切ったが、これは元妻の
「見えも格好もいらない。金髪もメイクも必要ない。ありのままのあなたでいればいい。
と唆され、ほぼノーメイクに地味なジャケットというスタイルになった。
が、上記のように95年DAHLIA TOURくらいを境にほぼみんな変わっていってるのでそんなに違和感は無かったという。
 
この日のTOSHIもノーメイクでサングラスであった。ノーメイクで洗脳中の目は誰が見ても''逝っていた''
 
定番だったオープニングSE、Amethystで女性ナレーションで1人ずつ紹介されていくと歓声というより悲鳴が上がった。 このライブ、ヘッドフォンで聞くと終始悲鳴が聞こえる。ラストライブってそういう事なんだろうと思う。
 
 
introducing X JAPAN JAPAN JAPAN JAPAN JAPAN………からの
 
 
 
 
 
​・Rusty Nail
 
 
 
 
1曲目Rusty Nailイントロ→カウント特効ドーン!
 
この曲含め2曲だけYoshiki公式にあるのでペタリ。何故か円盤とミックスが違っててあまりよろしくないんだよなぁ笑
 
 
​​TOSHIの「行くぞーー!!!」
でスタート。もうこの時すっかり1曲目の定番だった。なお去年2018年になっても1曲目だったりするw
 
いつもより笑顔の多いHIDE。上下赤エナメルの派手なスタイルにグリーンハートというハート柄の派手なギター。
お涙頂戴なんて御免だ!いつも以上にはっちゃけてやる!誰が泣くもんか!とFC会員向けにメッセージを書いていた。案の定めちゃくちゃ楽しそう。
 
YOSHIKIは浮かない表情。ドラミングからは若干の怒りを感じる。96年頭、ツアーの名古屋公演中に倒れて緊急頸椎手術→それ以降の公演は全て中止。というトラブルからは考えられないようないろんな感情のこもった音を出し続けていた。白の頚椎カラーコルセットが痛々しく目立つけど…
そういう面では1曲目からカオスでハラハラだった。
 
ぶっちゃけ言うとTOSHIの声もいつもより出てるのか出てないのかよく分からん。高音が出なかったりというわけでは無いんだけど全体的に薄さ?を感じる。そりゃ3時間泣き叫んだ後だから本人的に調子が良いはずが無いのは間違いないんだけどさ。
 
だがギターソロ、ここのカッコよさは紛れもなく歴代No.1だと思う。HIDEのソロ途中のニヤリ笑いは、当時のギターキッズがみんな真似したらしい笑 が、キモがられたらしい笑
 
この時代、やっぱり観てみたかった。。。
 
 
 ​ここでもういきなりMCへ。
 
 
TOSHI「会いたかったぜー!!!!いよいよXJAPANのラストライブの日を迎えました、本当にみんなそれぞれいろんな思いが、いろんな感情がそれぞれにあると思います。」
 
ここで喋ってる途中にYOSHIKIドラムを叩きまくる。コルセットをもう外してしまう。
HIDE、バック席に煽りにいく。
 
決して悪い雰囲気だからバラバラなことをしているわけではなくここでは笑顔もある。
 
そしておきまりの
TOSHI「てめぇら!!気合いいれていけー!!!!!!!!!!!!!!!」
 
TOSHIはまだ至って普通に見える。
 
2.3曲進んでいきまたMC。
 
 
​・「トシくんパッーとパッーと!」
 
 
 
問題のシーンである。
 
PATAがビールを客席に掲げる。
 
TOSHIが喋ろうとするが言葉に詰まる。
感極まっているのかと思いきや、実は違った。
 
TOSHIはここまで普段通り振舞っていたが、常に組織の人間から受けていた恫喝がフラッシュバックしていて、5万人のお客さんが全て敵に見えていた。
 
「XJAPANはヴィジュアル系とかいう、最も自我の強いおぞましい集団の頂点に君臨する悪の権化だ。」
 
という教祖MASAYAの言葉が頭から離れなかった。そしてTOSHIは後にテレビで生中継されていて余計なことを話せばそれをダシにまた暴力を振るわれるから言葉が出なかったとインタビューや色々な媒体で語っているが、実は生中継はされていない。後日BS、CSでの放送はあったが。
で、後にHOHはTOSHI事務所を乗っ取ることになるがこの時はまだ介入しておらず次兄が経営していた(後にMASAYAは会社を乗っ取る)
次兄は守谷と別れろと何度も忠告していた故にHOHはまだTOSHI運営に入り込めない状況だったと言えよう。
つまり監視されているというのは完全なるTOSHIの被害妄想であった。
(あまり言いたくはないが人間あまりよろしくない状況になると盗聴、盗撮というワードを決まって口にしてるイメージがある気はする、、、、)
 
TOSHIは言葉に詰まって口を抑え天を仰ぐと左からある言葉が耳に入ってきた。
 
​​「TOSHIくんパーっとパーっと!!!」
 
HIDEの声だった。TOSHIの笑顔が戻り言葉も出てきた。1週間前、スタジオで「あんなやつもう勝手にすればいい」と匙を投げたHIDEはまだ匙を投げていなかった。
TOSHI曰くこれは彼から貰った最後の、最高のプレゼントだった……。
そして
「本当の意味での有終の美を飾ろうぜー!!!!!!!!!覚悟はいいかー!!!てめぇら気合いいれていけ!!!!やるときゃやれよ!!!!!!!!」
 
といつものTOSHIが戻っていた。フラッシュバックは振り払われていた。
 
 
 
TOSHIはここでジャケットを脱ぎ捨て上半身裸になっていた。


 
そしてXJAPAN後期の代表曲DAHLIAへ。
またもや問題のシーンである。
TOSHIは2番からYOSHIKIの後ろに行き歌っていた。XJAPANのライブではよくある光景である。だが、TOSHIがCメロ前からちょくちょく言葉に詰まる。
 
YOSHIKIに絡んだり、同じ方向にヘドバンしたりするのが定番だったりするがそういうのは一切無かった。
 
曲終わりにYOSHIKIコルセットを外し、ドラム破壊へ。
 
 
いつもより明らかに怒りが籠っていて尋常じゃない強さで破壊していく。マイクも巻き込まれてブツブツ音が途切れる。そしてフラフラで裏へ。
 
やはりこのシーンも悲鳴がすごい。
 
 
ドラム打ち込みで作られた全編英詞のHIDE作曲のDRAIN。
YOSHIKIの休憩時間とドラムの転換を兼ねた時間である笑
 
TOSHIはまた黒いシャツを着る。
 
​終わって長いピアノソロ。終始客席からの悲鳴がすごい。
途中からAmethystになり、次第に赤いライトの下激しく鍵盤をダンダン叩くようになりART OF LIFEのソロも弾く。
 
YOSHIKIがXJAPANの活動の中で生み出した特徴的なフレーズの象徴だった。
 
最後の方に白シャツに着替えたTOSHIが横に来る。真っさらな白シャツにヴィジュアル系の影は1ミリも無かった。
 
 
 
​・バラードブロックと流血
 
 
グランドピアノの隣でCrucify my loveを歌い始める。途中から定位置に戻り歌う。
いや苦しい、、、、、、、観てるだけでも苦しい、、、、、、
 
ボーカルとピアノのみ、全編英詞のこの曲、歌詞がこのラストライブの状況にピッタリ過ぎて本当に辛くなる。。。
 
Swing the heartache
Feel it inside out
When the wind crles
I'll say good-by
Tried to learn Tried to find
To reach out for eternity
Where's the answer
Is this forever

 
この辺とかもうね。。。。
 
 
そして曲終わり、YOSHIKIの手からは流血。スタッフがタオルを出し、血を拭く。
 
 
 
それがスクリーンに映りまた悲鳴が一段と強くなる。頚椎の手術も数回行っていて既に満身創痍だったYOSHIKI。破壊や破滅を美学にやってきたYOSHIKIが流血する生々しさはなかなかエグかった…
 
 
​TOSHIが軽く喋り深々と頭を下げ、YOSHIKIがイントロを弾き始める。TOSHIは再びYOSHIKIの隣へ。
 
 
傷つけ合った言葉も
重ねた涙も
いつかは想い出になるよ
だから…跡切れたMelody
胸に抱きしめて 明日も生きるだろう
貴方に会えなくても
 
別れのコンサートで歌い出しがこれとか本当に辛すぎる。。。。
TOSHIの目は潤んでいるが、はっきり言って逝ってるのが丸わかり。。。本当に消え入りそうな、途切れそうな声で歌うから余計にね。。。
 
だが辛そうなのはTOSHIだけでなくYOSHIKIもだった。若干肩が震え始め、眉間にシワが寄ってるのは丸分かりだった。
 
弦楽器隊3人はステージに腰掛けて弾く。
そしてギターソロ。綺麗な綺麗なハモリソロ。
 
 
XJAPANのバラードはギターソロが見せ場なんじゃないかってくらい切ない泣くようなソロを見せてくれる。それ故の辛さもめちゃくちゃ伝わってくるのは間違いない。
 
 
ここまでのバラードブロック、えげつないくらい生々しいブロックだったと思う。幼稚園の頃からの幼馴染で一緒にバンド組んで上京して成り上がった2人が別れを決した上でこれらの曲歌うのは演る側も観る側もキツすぎた。。。。
 
 
 
​・本編ラストブロック
 
ブルーレイはここまでで再生時間なんと1:07:57
まだ1時間ちょっとだった。
 
だけどXのライブじゃ本編10曲とかわりと当たり前でソロコーナーもあったり、インターバルがあったり、何より1曲1曲が長いせいもあって尺自体はさほど気にはならない。
 
 
​ここからは本編ラストに向けて切り替えの定番曲''紅、オルガスム''
 
いつも通り座って紅のイントロのアルペジオを弾くHIDE。ニコッと笑って弾いていた。そして隣で座ってTOSHIが歌う。
ここの映像は再結成後、ほぼ毎回紅をやる時に使われることになる。
 
当時の音響事情はあんまりよく分からないけど、いや今のほうが良いに決まってはいるけどHIDEはこのアルペジオの時、左耳のみイヤモニ装着。なんというかゴツめの黒の耳掛け型(笑)
なのにAメロアルペジオ終わりにはもう外してるという笑
 
いつも通りの「​紅だああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!​」→銀テパーン!!!は無事健在。
ちなみにこの煽りをやるようになったのは昔''べに''と読まれることが多く、もうくれないだって言っちゃえば?というYOSHIKIの提案によるものだった。
(紅自体はかなり昔からあり歌詞、メロディーは今のバージョンにも使われているが、アレンジが素晴らしくダサくてテンポも遅くまるで和田アキ子調だったりする笑)
 
TOSHIは積極的に歩き回りながら歌い、YOSHIKIはやや走り気味、HIDEとPATAが向かい合って弾き、HEATHもややノリ強めで弾く。いつものXだ。
 
オーディエンスはポンポンを縦振りし一体感抜群。こちらもいつものXだった。
 
そしてラストナンバーいくぜぇぇ!!!てめぇら気合い入れていけぇぇぇぇ!!!!暴れん坊将軍でいけぇぇぇぇぇ!!!
 
といういつもの煽りからのorgasm。96年からは英語ver。上から下からCO2吹き出しまくり。
 
考えるとインディーズデビューより遥か前から存在し、演奏していたこの曲も例外なくこの日が最後。
 
YOSHIKIの首の影響もあるのかテンポはかなり落とし気味、ややよれ気味だけど終始笑顔で楽しそう。さっきまでのバラードみたいな沈むとこまで沈むのも悲しいけど、楽しそうなのもそれはそれで悲しい。ラストだからか。
 
TOSHIは途中からシャツを脱ぎ、他のメンバーはステージを散らばって煽り。
 
そして曲途中、いつも通りドラムが打ち込みに変わり、YOSHIKIはCO2バズーカ片手に客席へ煽りに。
 
HIDE途中でギター放棄し腕立て伏せを始めるww それを見たTOSHIも一緒になって腕立て伏せww
 
 
 
本来3分弱の原曲なのにいつもこの煽りで10分超えたりする笑 
YOSHIKIが会場一周してステージのドラムセットに戻り打ち込みからまた生ドラムに戻りPATAのギターソロ。
ここで本編終了。YOSHIKI、スティックを客席に投げ入れて捌ける。曲数にして9曲、1時間35分。
Xのライブっぽいといえばそうなんだけどいろんな意味でジェットコースター感はすごい。
 
客席ではウェーブが起きたり、アンコール!アンコール!コールが起きたり、タイミング揃えて名前叫んだり。
ひたすら会場映してるけど、バルコニーも隅までぎっしりなのがくっきり。
 
そして約25分後、アリーナ最後方に組まれたドラムセットにYOSHIKI登場。
 
​・アンコール(1回目)
 
​このアンコール明けのドラムソロも定番化していた。ステージが自体が上にせり上がってメインステージ方面に動きながら、クラシックに乗せて激しく叩きまくる今も健在のドラムソロ。途中水被りながら叩き、叫んだりもする。
 
もう首もキツイだろうにコルセットしながら叩きまくるのは観てる方も辛い… ずっと辛いしか言ってないけど…
そして叩き終わりぶっ倒れて、Forever LoveをTOSHIがストリングスに乗せて歌い始める。
 
邦楽界屈指のバラードも最後の演奏。。。
 
歌が始まってるのに歌ってる張本人が1サビまでほぼ映らずひたすらYOSHIKIが映されるのはやはりバンドの力関係的なそれなのか…
 
そして1サビ終わりにYOSHIKIとTOSHIが抱き合う有名なシーン。YOSHIKIいわく、
 
「あの日「Forever Love」をやって,センター・ステージヘ向かって歩いて行ったじゃないですか.実はあの瞬間まで,"殴ってやろう"と思ってたんですよ…殴ってやろうというか,もう自分が何するか解かんなかった.もう自分でも,わけが解かんなくなって,頭の中は混乱してるし,悲しいし,怒ってるし,ファンに対して申し訳ないし,そんなことでもう,おかしくなりそうでした.ほんとにつらかったです.で,歩いていって,目の前に立ってるTOSHIを見たら,やっぱり…ねぇ,その…幼稚園からずっと一緒にいるTOSHIだったんです.それで,思わず抱きしめちゃったんですよね.うん….でもね,やはりあれが本心なんでしょうね,僕の.何があっても,うん…やっぱり彼のこと好きなんじゃないですか.今でもそうだと思いますよ.彼のためだったら,たぶん何でもすると思いますしね.ただ,頭にはきてますけどね(笑).でも,うん…それが本心っていうか,本能っていうか…」
だそうで。2人の仲、それに対する行動にどうのこうの言うつもりは一切ございません。
 
1番、2番ソロ前までがアルバムverであるボーカルとストリングスのみ。そしてギターソロからバンドが入るアレンジ。
そしてギターソロ。弦楽器隊3人はステージに腰掛け、HIDE号泣しながら弾いていた。YOSHIKI、曲中ピアノにもたれかかりながら泣く。
 
昔のファンも今のファンもファンじゃない人にも印象的であろうこのシーン。HIDEはTOSHIにもらい泣きしていた。
そしてメンバー全員捌けて1回目のアンコール終了。
 
 
​・アンコール(2回目)
 
​初期から93年までオープニングSEとして使っていたWorld Anthemで再登場。
HIDEは赤青のギンガムチェックの上下からDAHLIAツアーファイナルで着ていたトライバルグリーンに着替えていた。そしてライブでは無くてはならない曲Xへ。
TOSHIの声はもうかなり薄く擦り切れたような声で、なんとか振り絞っているような感じ。ギターソロをHIDEとPATA横並びで弾くシーンはやっぱり良い。
Xジャンプはやっぱり楽しくてここだけは解散ってワードを忘れさせてくれたのかな。
この時、文京区はXジャンプのおかげで震度3になったらしく、これ以降Xジャンプは禁止に笑
 
TOSHI、YOSHIKIは頭から水被ったりしてまた客を煽る。いつもはHIDEが「飛べ飛べ飛べ飛べ屋根をぶちやぶっちまえおらぁー!!!」って煽るところは前年同様YOSHIKIがやり、代わりにHIDEはギターを背負いながらドラムを叩いていた。
最高潮の盛り上がりになったのは言うまでもない。
 
そしてMCへ。
TOSHI「同じ時代に同じような痛みを持った、傷を負った、寂しさを持った、孤独を持った仲間が1つの音楽を通して出会いました、そのバンドがXJAPANです。Xという名前はYOSHIKIが付けました、なんだか訳わからないからXにしようって。Xは無限の可能性という意味です。」
 
という話をする。この時、YOSHIKIは何かを察したのか座っていたのにTOSHIの後ろに行き、話を聞いていた。後日談では、前述したように何言い出すか分からなかったのもあり半分見守り、監視していたと。その更に後ろではHIDEがまた見守っていた。
 
いい光景に見えてYOSHIKIとHIDEには常に警戒心があった。
 
そしてYOSHIKIが泣きながらメンバー、スタッフに感謝を述べピアノへ行き、ENDLESS RAINへ。
 
 
掠れた声で歌うからまた辛い…
時よりHIDEの方向いてTOSHIが歌い、HIDEも口パクしながら弾くという。。。。
 
ミラーボールが出てきて光りながら客の大合唱。いつもお決まりだった。演奏が終わり、お客さんの大合唱だけになるところでメンバーはステージからまた捌ける。
 
お客さんの大合唱は数分続き、Say Anythingが流れメンバー再々登場し、1回目のカーテンコールへ。YOSHIKIはバラの花束片手に客席へ投げ入れ、他のメンバーはサインボールやグッズを投げ入れる。ここではみんな笑顔で投げ終わるとステージ真ん中に集まり、5人手を繋いでいつもの万歳○唱
 
そして捌けずにそのままもう一度それぞれ持ち場へ。TOSHIが話し始めると、話している途中にイントロを弾きだす。
 
​・The Last Song
 
​このまま喋らせたらやばいと思ったのか、紅白移動のために時間が無かったのかは分からないけどYOSHIKIはTOSHIが喋っている途中にイントロを弾き出した。なんだかすごく虚しさに襲われる…
 
弦楽器隊3人は他のバラードの時のように座って演奏。ここでもHIDEの目には涙が。本当にXJAPANとしての演奏の終わりが刻々と近づいていた。
 
YOSHIKIは自分のパートをやや言葉に詰まりながらピアノを弾く。明らかに大きい悲鳴が曲中も続いていた。
客席、YOSHIKI、HIDE、TOSHIどれを映しても辛い状況しか映し出されない。
 
バンドパートが早々に終わってしまうこの曲、他のメンバーは座ってじっと前を見ていた。
アウトロではTOSHIがマイクを地面に置き、弦楽器隊は楽器を外した。
その中でもYOSHIKIはひたすらアウトロを弾き続けた。
 
そしてついにこの時間が来てしまった。YOSHIKI以外のメンバーは立ち上がり、それぞれ花道を歩き捌けた。全員捌けた後、YOSHIKIはピアノを弾き終えた。最後まで残って弾き続けたのはリーダーとしての責任か。そして一礼しステージを降りた。XJAPANが完全に終了した瞬間だった。
 
この曲の1番最初のYOSHIKIのセリフ
Watching the stars till they're gone Like an actor all alone
''星達が消えるまで見つめている 孤独な俳優のように''
 
まさにその時間だった。
そしてまさかHIDEがお客さんの前で演奏した最後の瞬間になると予想出来た人はいないだろう。
 
 
​・最後のカーテンコール
 
​本編では演奏されなかった名バラードTearsに乗せて過去のXの映像がひたすら流される。
メンバーがいないステージ、スクリーンをお客さんは眺めていた。悲鳴もすごい。
 
TAIJIのいたX時代、メンバーがようやく固定された小さなライブハウスの映像や91年初めての東京ドーム、XJAPANになってからの映像などなど。。。。
 
 
どのバンドもいろいろな思い出があるのは当然だろうけど10年弱で一気に成り上がったこのバンドの濃密さは半端じゃなかったと思う。
 
デビューから3年目で東京ドーム、そこから6年後同じ場所で解散してしまったのだから。。。
 
最後の方の映像にはつい数十分前の映像も使われていた。
 
そしてTearsが終わり何発もの特効が上がり、最後に
 
 
「長い間、応援してくれてありがとう、、、。心から感謝しています、、、、。
1997年12月31日 XJAPAN メンバー、スタッフ一同」
 
 
というYOSHIKI直筆?のメッセージが表示されてライブは本当に本当に終了した。
そしてumfinishiedが流れる中、泣き崩れるお客さんがひたすら映る。
そして円盤ではここでライブの映像が終わる。
 
もうメンバーは紅白に移動してたのかな。
メンバーは紅白に移動し、YOSHIKIは改めてファンへの感謝を述べ、Forever Loveを演奏。これで本当に本当に終了した。
 
HIDEやPATA曰く、記憶にないそうでTOSHIはガラガラ声だった。
 
 
この最後のunfinishedは、2000年の再結成を前提に流したのかは分からないけどやっぱバンドのムードというかYOSHIKIの中には微かな希望がないわけでもなかったんじゃないかと。翌年5月までは。
 
 
 
そう1998年5月2日午前7時30分までは………
 
 
 
バンドは解散から5ヶ月後にHIDEの死という悲劇が襲った。
これによって再結成は完全になくなり、TOSHIもYOSHIKIも暗い暗い10年を歩むことになった。
 
 
 
だけどこのライブから10年後バンドは復活し、同じ東京ドームでライブをした。空いた穴は大きかったが理解があり人情の厚い後輩が埋めてくれている。
 
そしてバンドの悲願だった世界進出、ワールドツアーも敢行しMadison square gardenやwembly arenaでの単独公演も行った。どちらも未だに日本人はX含め2組しか達成していない上に、両方やったのはXのみである。
 
 
もし過去に行けたとして、ドームにいるファンにXJAPANは10年後同じここにまた集まるでも…と伝えられるか?と言われたら多分僕には出来ない。
 
だとしても今、XJAPANというバンドはこういった歴史や命を背負って活動してるということを少しでも理解できたらと思う。
 
 
参考資料
洗脳(著:TOSHI)
佳樹(著:小松成美)
追憶の兄弟(著:松本裕士)
XJAPANの軌跡 (1998.1.4OA)NHK
X PRESS 34
FOOL'S MATE No.196 1998年2月号
FOOL'S MATE No.227 2000年9月号
Feature 1999年6月号
HIDEのANN (1998.4.10、1998.4.17、1998.4.24、1998.5.1)ニッポン放送
金スマ (2014.8.22、2018.4.27) TBS
 
etc…
 
 
 
 
 
そして最後にこのコンサートの完全版Blu-rayはこのテロップで終わる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
IN MEMORY OF HIDE 1964-1998